2020年8月23日に、フランスのノガロ・サーキットで開催されたFIAが主催するフランスF4選手権開幕戦で、シミュレーターショップ・LAPSドライバーの岩佐歩夢選手がポールtoフィニッシュで優勝を飾った。

岩佐歩夢選手は幼少期よりレーシングカートを始め、2019年度には鈴鹿サーキットレーシングスクールフォーミュラ(以下SRS-F)のスカラシップを獲得している、大阪府出身の現在18歳のレーシングドライバー。

と同時に、大阪府堺市のレーシングシミュレーターショップ「LAPS」から「iRacing」を中心にeモータースポーツにも精通している。

執筆現在でロードレーシングのiRating(iRacing内でのドライバーレベルを示す数字)は、日本人では8番目に高い5,341というトップクラスのランカーであり、またアセットコルサで開催されているeモータースポーツイベント「インタープロトeシリーズSeason2」では、第2戦で圧倒的な強さで優勝するなど、eモータースポーツプレイヤーとしても実力ある人物だ。

そんな岩佐選手は2020年、海外に目を向けフランスF4への挑戦が決定。 SRS-Fスカラシップ獲得直後での海外への挑戦は、異例の大抜擢と言われている。

新型コロナウイルスの影響も受け当初のスケジュールからは遅れることになったが、8月23日にフランスF4開幕戦がノガロ・サーキットで開催された。

ここで岩佐選手は乗り出しから好調さを見せて、予選ではポールポジション。 決勝レース1でも地元ドライバーや、同じく渡仏した日本人ドライバーを相手にその座を譲ることなくチェッカー。

フランスでの初レースを完璧な形で終えることになった。

異国の地で最高のスタートを切った岩佐選手は、どのようにシミュレーターを活用したトレーニングを行っていたのか?
当然、ただiRacingをやりまくれば世界に通用するドライバーになるわけではない。

LAPSのオーナーで岩佐選手の「先生役」である白石勇樹さんにお話を伺った所、「まずはコースレイアウトを覚える所から活用した。」という。

異国のサーキットの為当然リアルでは何度も練習することはできないが、シミュレーターならばそれが可能。
LAPSではiRacingを使ってのトレーニングをメインとしているが、iRacingに無いフランスF4開催コースへの習熟の為には、コースバリエーションに富んだアセットコルサを使うなど柔軟な対応もしている。

また興味深い話では「フランスF4は予選から3レースまでタイヤをマネジメントしないといけないとの事で、シミュレーターでもタイヤを労わる走りや摩耗した状況下でも上手く走らせられるメニューも取り入れていました。」とも。

シミュレーターでは速さを磨くトレーニングが注目されがちだが、「不利な」状況を再現できるのもまたシミュレーターの強み。
そのような「準備」を整えて臨めたのが、今回の勝因の一つと言えるだろう。

eモータースポーツに関わりあるレーシングドライバーの中にも様々な種類の選手がいるが、岩佐選手はカート上がりの生粋なレーシングドライバーで、トレーニングにeモータースポーツを取り入れているタイプの選手。

リアルにバーチャルの体験を「足していく」岩佐選手の挑戦に、今後も要注目だ。

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・Facebook – LAPS

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