4/24(金)にeRacer部iRacing4月定例レースが開催され、個人参戦だけでなくBurst EsportやRadicals Online、日本からはLAPSなどのプロチームも参加するなど、これまでの定例レースでは見られなかった非常にハイレベルな一戦となりました。予選から常に他の追従を許さないペースを見せ続けたOomishima選手が優勝しました。

 今大会では定例レースらしからぬ豪華なエキシビジョン要素が盛り沢山。解説として今年TGR TEAM SARDの監督を務められる脇阪寿一氏にご参加頂いたと共に、優勝者にはElecom様、Work Wheels様そしてDrapoji様より景品が贈呈されるという魅力もあってか、事前エントリー制にも関わらずGTSportと同様50名ものご応募を頂きました。決勝はCOTA×F3という、どちらも有料コンテンツ、そして難易度の高いフォーミュラでしたが46名が出走。迫力ある戦いが随所で繰り広げられました。

■脇阪寿一監督が解説として参加、実車&シム両側面の経験を活かしてレースを盛り上げる

PHOTO BY Noriaki MITSUHASHI / N-RAK PHOTO AGENCY

 「モータースポーツをメジャースポーツにする!」というメゾットを掲げる脇阪寿一監督。その一環としてeモータースポーツにも力を入れられており、その豊富な実車での知識や、事前に当該レギュレーションで走り込みを行ったシム経験で今大会を大いに盛り上げてくださいました。

脇阪寿一監督 各種リンクはこちら

脇阪寿一監督関連写真の著作権は、モータースポーツフォトグラファー三橋仁明に帰属します。
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■Elecom様、Work Wheels様、Drapoji様より勝者へ景品をプレゼント!

今回の4月定例レースでは公式サポーターとしてElecom株式会社様、Work Wheels様そしてDrapoji様にご協力頂き、GTSport定例レース、iRacing定例レースの勝者(計2名)へ、左図の製品を賞品として贈呈致しました。

 今回の4月定例レースでは公式サポーターとしてElecom株式会社様、Work Wheels様そしてDrapoji様にご協力頂き、GTSport定例レース、iRacing定例レースの勝者(計2名)へ、左図の製品を賞品として贈呈致しました。

 詳しくは4/24(金) iRacing 4月定例レース「COTAを攻め切れ!」をご参照下さい。

■ハイライト動画がYouTubeにて視聴可能!

 本大会のハイライト動画がYouTubeにて公開されております。是非ご覧下さいませ。

■脇阪寿一監督が独断と偏見でBest of the Raceを選出!

 当レースにおいて活躍した選手や盛り上げに貢献した選手の中で、脇阪寿一監督の独断と偏見で「Best of the Race」を選出。iRacingでは参加選手が多く、凄まじいバトルが各所で展開されていたことから、「これは選べない!」ということで、”寿一監督”にまつわる数字ということで11位を獲得したSoejima選手が選出され、脇阪寿一直筆のサイン色紙を獲得しました。

 以下にレポートを掲載させて頂きます。

■46台10分間で行われた予選。混雑を極めた予選だがプロチーム陣が上位にランクイン。

CIRCUIT of the Americas、通称「COTA」は一周5.5km、20の中高速コーナーを中心としたチャレンジングなサーキット。これまでの定例レースは多くても20台程度、更に予選は個別アタックというルールを採用していた。しかし今回は"オープン予選"と呼ばれる、いわゆる実車同様、定められた時間に全車が一斉に予選アタックをするというルールを採用。

 CIRCUIT of the Americas、通称「COTA」は一周5.5km、20の中高速コーナーを中心としたチャレンジングなサーキット。これまでの定例レースは多くても20台程度、更に予選は個別アタックというルールを採用していた。しかし今回は”オープン予選”と呼ばれる、いわゆる実車同様、定められた時間に全車が一斉に予選アタックをするというルールを採用。10分間という限られた時間で、46台それぞれがベストを尽くす為クリアラップの確保、トラフィックの処理をしつつ自車のタイヤマネジメントを行わなければならないという、あわや実車以上に難易度の高い予選となった。

 これまでの定例レースの中で間違いなく最難関である今回の予選。アタックチャンスは多くても3周しかない為予想が付かない争いとなったが、Burst EsportのOomishima選手が残り4分を残し唯一1分56秒台を記録。iRacingのベテランプレイヤーであるKajitain選手やNagai選手はこれに0.6秒程遅れを取り、Oomishima選手のラップのレベルの高さが伺えた。

 翌周には全車適切にアタックチャンスを獲得し、一気にタイム差が縮まる展開に。2番手につけたRadicals Saito選手からなんと15番手のNagaoka選手までがそれぞれ0.1~0.2秒差で続く展開となる。

 RadicalsのSaito選手やMuto選手、LAPS Iwasa選手を始めとするプロチームが最後のアタックラップで一気にタイムアップ。トップ3は全員が56秒台をマークし、それぞれ0.05秒差というワンミスも許されない熾烈な戦いとなったが、Oomishima選手の前に出るには至らず。そのまま10分間の予選を制しポールポジションを獲得した。

■SIMプロプレイヤーvs実車レーサーの戦いを制したOomishima選手がポールtoウィン。46台のフォーミュラによる熱い戦いが随所で見られた

SIMプロプレイヤーvs実車レーサーの戦いを制したOomishima選手がポールtoウィン。46台のフォーミュラによる熱い戦いが随所で見られた
10周で行われた決勝。これまでのiRacing定例レースの中でも最も台数の多いレースとなった今大会、更に1コーナーが登り坂かつ鋭角に回り込むというCOTAの特徴もあり、スタート直後は波乱の展開に。

 10周で行われた決勝。これまでのiRacing定例レースの中でも最も台数の多いレースとなった今大会、更に1コーナーが登り坂かつ鋭角に回り込むというCOTAの特徴もあり、スタート直後は波乱の展開に。8番手争いで接触が発生し、それを避けきれなかった選手が続いてクラッシュをしてしまう。今大会ではFAST REPAIRが有効だった為、ここでダメージを負った車両は直ぐにピットへ戻り修復作業にあたった。

 上位陣では6番手スタートだったNagai選手が抜群の蹴り出しを見せ、1コーナーでアウトサイドからKajitani選手のオーバーテイクに成功。順位を一つ上げた。

1コーナーを抜けた先の高速S字ではOkamoto選手がKajitani選手に追突してしまう形で接触。若干ラグヒットのような動きも見られたが、結果的には2台ともスピンアウトし戦線離脱となってしまった。

 1コーナーを抜けた先の高速S字ではOkamoto選手がKajitani選手に追突してしまう形で接触。若干ラグヒットのような動きも見られたが、結果的には2台ともスピンアウトし戦線離脱となってしまった。(動画:00分55秒~)

 1周目に順位を大きく上げたのが11番手スタートのMatsumura選手。1コーナーでの接触を寸前のところで回避し、周囲が混乱からペースを取り戻す前にいち早く自分の走りで前を追い、バックストレート前でNakai選手をオーバーテイクし6番手に浮上。5番手をいくNagai選手とは差が開いてしまったが、ラップダウンの車両に対しても高い処理能力を見せ、最終的には5位フィニッシュを飾った。

 トップ集団で2周目にまさかの自体が発生。4番手を走行していたRadicals Online Muto選手が高速S字コーナーのオレンジバンプに足を取られ時速200km/hでスピン。そのままバリアにヒットしてしまった。プロiRacingプレイヤーにとっても、このCOTA×F3という組み合わせが難易度が高いということが分かる一件であった。(動画:2分15秒~)

 Muto選手はこれまでのeRacer部iRacing定例レースにも参加して頂いており、プロiRacingプレイヤーとして国内プレイヤーの大きな目標となっている。初心者の方からプロプレイヤーまでが同じレースを戦うというのが今大会の大きな特徴である。

Tomita選手やIwasa選手など実車ドライバーも活躍。リアル×バーチャルならではの戦いを見せた

 本大会では実車でも活躍しているプロドライバーが複数参戦。スーパーGTに参戦し、iRacingのみならず様々なシムレースのプレイヤーでもあるTomita選手は序盤の混乱で接触を避けたため順位を落としたが、その後卓越したリカバリーを見せた。シムならではのラグヒットやバトルに慣れていないプレイヤーとの駆け引きも素晴らしく、オープニングラップで40番手以下まで順位を落とすも、他車の接触やトラブルがあったものの最終的に10位までポジションを戻した。リカバリーの様子はYouTube配信でも度々取り上げられている為、是非チェックして欲しい。

 Iwasa選手は2019年度のSRSFスカラシップドライバーで、2020年はフランスF4選手権への参戦が公表されている期待の新星だ。Iwasa選手は大阪に拠点を構えるシミュレーターショップ「LAPS」所属のドライバーでもあり、日頃からiRacingをトレーニングの一つとして取り入れている。そのポテンシャルはシムでも非常に高く、今大会でもiRacingのプロプレイヤーに引けを取らない速さを見た。

 3番手でスタートしたIwsa選手は常にRadicals OnlineのSaito選手とポジション争いを見せる。2周目のバックストレートエンドにあるヘアピンでIwasa選手がオーバーテイクを仕掛け2番手に上がると、レース中盤まではSaito選手にペースがある状態、しかしみずから仕掛けることはせずといった水面下での戦いとなる。5周目の15コーナー立ち上がりでIwasa選手が姿勢を乱したところをSaito選手が見逃さず、続く高速右コーナーでF1でのフェルスタッペン選手を彷彿とさせるオーバーテイクを披露した(インカットペナルティ無しの完璧な追い抜きだった)。

 そのままSaito選手が逃げ切るかに思えたが、後ろについたIwasa選手は冷静に分析を開始。セクター1ではSaito選手に分があるが、低中速コーナーが続く後半セクターではIwasa選手が優勢。これを冷静に読み切ったIwasa選手が8周目に、前回と同じくバックストレートエンドで勝負を仕掛け、立ち上がりでもSaito選手のラインを上手く潰ししっかりと前に出た。Saito選手の動きと両車のタイヤの状況を把握し劣勢を覆したIwasa選手がそのまま逃げ切り2位でゴール、Saito選手は3位で終えた。

 今大会は46台という大所帯でのレースであったということもあり、先頭集団から後方まで様々なバトルが展開された。特に15位前後のYamashita選手やOgiso選手、Nodake選手による争いが素晴らしく、接触はしないがお互い一歩も譲らないアツい戦いを見せた。

 中団争いでは一発の速さも大事だが接触やスピンをせずしっかりと最後まで走り切るという安定感を大事にしたドライバーが多く、特にKusayama選手やTkahashi選手はそれぞれ44番手、40番手からのスタートだったが15位、16位を獲得。今大会ではオフトラックペナルティが無かったが、iRacingでレースを楽しむ上ではこういったミスの無い走りを身に着けることも非常に重要であり、両選手はそれをしっかりと証明して見せた。

 日本国内でのiRacing User Created Raceとしては珍しく、Burst Esport、Radicals、そしてLAPSというプロチームによるトップ争いが展開されたが、その中でもBurst Esport所属のOomishima選手は唯一アベレージラップでも1分56秒台を叩き出しており、その実力を遺憾なく発揮し見事優勝を飾った。

 これだけ多くのiRacingプレイヤーの方々にご参加頂けたという一方で、運営上様々な課題も出てきたため、今後運営陣で協議し、より良いレース主催に向け尽力していく。

■リザルト & 全車撮影

■YouTubeにて本大会を見直そう!

 46名のプレイヤーによる本大会での熱い戦いを、eRacer部×CarkichiによるYouTube公式チャンネルにてご覧頂けます。青木様そして脇阪監督による実況解説、そして実際に本大会に参加しながら解説補助をしてくださったKMR選手のトークも交えた映像となっております。

配信協力:Carkichi

https://www.carkichi.com/

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